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2025大阪・関西万博 開業まで一年 

会場 夢洲の軟弱な地盤と人出不足の建設労働環境、建設資材の高騰が影響

2025年大阪・関西万博まで一年、建設現場の進捗の遅れと建設費の高騰に厳しい声、2018年決定した時の大きな喜びは何処に行ったのか報道番組で批判が起こり延期を求める声も聞こえます。日本の第2の都市大阪市民・府民にとって一喜一憂する日々が続いています。

大阪市の負の遺産 夢洲に万博誘致

バブル期の負の遺産「夢洲」の首長の発言

夢島は1970年頃の高度成長期の中で生まれる社会の廃棄物「生活ごみ、建設残土」などの処分場として埋め立てられ、舞洲・夢洲・咲州を「テクノポート大阪計画」として大阪市が人口島の有効活用が検討されてきました。政令指定都市大阪市は潤沢な財政によって次々と事業計画を立案し、高層ビルや公共施設などと完成・運営しました。しかし、バブル経済崩壊によって社会は大きく変わり計画は頓挫する中で、大阪市は「2008年の大阪オリンピック誘致に立候補」しましたが最下位で北京に敗れ、オリンピック誘致のための地下鉄延長計画もトンネル完成で2009年閉鎖していました。

2008年大阪府自民党府議団の分裂した、松井一郎府議などより弁護士でマスコミにも登場する橋下徹氏を担いで知事選に無所属で出馬180万人の得票を得て橋下知事が誕生、大阪維新政党として大阪府の行政に登壇しました。4年後には対立する大阪市政の市長選に鞍替え立候補、府市一体改革を掲げて市長となり、松井一郎が知事選に勝利し府市一体体制が

出来上がり、大阪維新政党として改革を加速しました。日本の政党体制の中で異質の行政運営を行ってきました。

2018年万博誘致決定、2019年G20サミット開催

2025大阪・関西万博決定の瞬間 フランス・パリ 2018
2025大阪・関西万博決定の瞬間 フランス・パリ 2018

2018年「2025大阪・関西万博」決定

2018年「2025年大阪・関西万博」誘致成功は大阪の復権を掛けた大きな一歩となりました。バブル崩壊後に始まった「東京一極集中」の加速は「商業都市大阪」の衰退を招き、食文化の街も色あせ、府・市財政の負の状況が膨らみ、政治改革によって財政再建と大阪復権を掛けた取り組みが行われてきました。

  • 大阪府・市の財政健全化の施策
  • 府・市の二重行政の一体改革
  • 大阪都構想 住民投票否決(二度)
  • 2025年大阪万博誘致計画
  • G20サミット大阪誘致
  • 百舌鳥・古市古墳の世界遺産申請
  • 市営地下鉄の民営化→大阪メトロ
  • 大阪府・市の大学統合→大阪公立大大学
  • 大阪府・市の公立病院・図書館等の統合
  • 大阪市の負の遺産 咲州庁舎大阪府へ
  • 御堂筋改革 高さ制限撤廃を主導
  • 大阪駅北ヤード改革に行政が関与

次々と繰り出す「大阪の活性化」のシナリオが決定「活力ある大阪」を世界へアピールした。

大阪城を囲む水の都おおさか 都京都に通じる淀川
大阪城を囲む水の都おおさか 都京都に通じる淀川

商都大阪は秀吉から高度成長期まで

秀吉の時代から商都大阪として栄え、江戸幕府になっても「商いの街大阪」として栄えました。明治維新後も大阪の商いは衰えず戦後復興、高度成長を支えてきました。しかし、バブル経済崩壊によって社会は一転しました。さらに、1995年1月17日戦後最大の地震災害「阪神・淡路大震災」を経験し港湾都市神戸の港は崩壊し阪神間の大動脈が寸断され物流が停滞する大惨事に見舞われました。

観光立国日本の政策が生きる

アジア圏の成長と観光客で関空に人

バブル崩壊後の1994年に開港した関西国際空港はバブル経済に翻弄され厳しい状況が続きました。開港翌年には「阪神・淡路大震災」に見舞われ厳しい状況での誕生でした。

関西の空港は伊丹空港(大阪国際空港)で運行されていましたが、「騒音、公害のない地域と共存共栄空港」として関西国際空港を開港」し24時間運用可能な空港として、大阪湾沖5キロに建設され運用されました。当初はアクセスの不便さ、バブル経済の崩壊、新興国の成長過程にあり、人々が行き来する環境になく、利便性から伊丹空港を利用する人が多くいました。しかし、新興国(台湾・中国・韓国・・)の成長と観光立国日本の取り組みによって2010年以降、急速に観光客が増え続け、関西空港に多くのアジアからの訪日客が降り立ち、大阪の心斎橋筋商店街、道頓堀が賑わいました。

赤字続きだった関西国際空港も「成田国際空港に迫る」乗降客によって大きく変わりました。格安航空機(LCC)発着第2滑走路とターミナルが2017年に開港しました。

2020年1月~2023年5月まで新型コロナウイルス

2025大阪・関西万博の危機、コロナ蔓延

2020年1月20日中国発武漢市発生「新型コロナウイルス」習近平主席の発表とロックダウン対応により蔓延が発覚、世界が混乱に陥り、旧シルクロードのイラン、イタリアに飛び火、韓国にも広がりました。日本へは豪華クルーズ船(ダイヤモンドプリンセス号)の横浜入港船内の蔓延などで広がりの危険性が確認されました。2020年3月「2020東京オリンピック」の1年延期決定、本格的に準備を始めた「2025大阪・関西万博」にも大きな影響があり、2021年予定「ドバイ万博」は1年延期されました。2022年2月24日ロシアのウクライナ侵攻により世界はエネルギーと食料不足による物価高騰を招き、2025年開催が危ぶまれ世論も延期、開催停止の議論も沸き起こりました。2023年世界はオミクロン株による蔓延とワクチンによる共存を選択、中国のゼロコロナ政策の廃止により、世界は開港に向けて大きく動き出しました。 

開催まで一年、厳しい日程である

あと1年、間に合うか高騰の建設現場

2024年元旦の「令和6年能登半島地震」の災害により、遅れている建設にも「延期の声」が重なってきました。厳しい世論に吉村知事・横山市長は対応に追われています。高騰する建設物価にも苦慮し、繰り返される批判の中で「あと一年!」を迎え厳しいスケジュールを追い求めています。地元大阪でも気運が盛り上がらない中で、遠くの人々にとっては「更なる無関心」が気がかりです。未だ「中止・延期」の声はやみません。大阪は悲願の「負の遺産の復活と大阪復権の機会を最大限の努力で成し遂げるときが迫っています。 頑張ろうおおさか!