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中国不動産の破綻危機と地方政府の保証債務

中国の経済成長とともに住宅価格も高騰

中国の経済成長に伴って住宅価格が上昇したが、2年前に不動産規制政策が導入されてから、中国の不動産危機が深刻化し、バブル崩壊の危機に直面している。中国経済の原動力だった住宅価格は下落し、過剰投資のツケが回ってきた。中国政府の規制緩和によって一時的に回復したが、根本的な問題は解決されていない。地方政府もインフラ開発に多額の投資をしてきたが、その資金源となっていた「融資平台」と呼ばれる投資会社が債務不履行に陥り、銀行システムにも影響を及ぼしている。

中国の不動産バブルが崩壊の危機に 

2年前に中国政府が不動産市場に規制をかけたことで、不動産大手の恒大集団が40兆円にも及ぶ債務を抱えていることが明らかになり、世界は衝撃を受けました。中国経済の一角を担う企業の危機と思われましたが、実は中国の深刻な構造問題の表れでした。その後も不動産バブルの影響は拡大し、最大手の碧桂園も破綻の危機に陥りました。中国の不動産市場は、地方政府や富裕層の暗黙の保証を背景に、巨額の債券を発行してインフラ開発に投資してきましたが、今や返済不能のリスクが高まっています。中国の不動産バブルの崩壊は、中国経済だけでなく、世界経済にも大きな影響を与える可能性があります。

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地方政府の傘下「融資平台」が金融機関に保証

日本のバブル経済では、政府や地方自治体が金融機関に対して保証することで無担保、低担保で大量の融資を行いました。リーマンショックや日本の住専問題などに見られるように、保証債権を発行して多くの人から資金を調達し、不動産開発などに投資を行っていました。金融機関や投資家は保証付き債権を取得し多額の利益を稼ぎ、不動産会社は融資平台の債券を頼りに金融機関から融資を受けていました。バブル経済の典型的な仕組みを作り上げ、政府が融資規制を強化したとたんに逆回転し、市場が暴落しました。

中国の不動産バブルも、日本のバブル経済と似たような状況に陥っています。中国では、地方政府傘下の投資会社「融資平台」が金融機関に暗黙の保証を与え、投資家から資金を集めて債券を発行し、公共工事などに投資する仕組みが長年続いてきました。中国の富裕層(共産党員も含む)もこの債券に投資していますが、今や融資平台は返済不能に陥る危機に直面しています。中国政府は不動産バブルの抑制を目的に「三道紅線」と呼ばれる不動産融資規制を導入しましたが、これにより不動産開発企業の資金繰りが悪化し、恒大集団や碧桂園などの大手企業が破綻の危機に瀕しています。中国の不動産バブルが崩壊すれば、中国経済だけでなく世界経済にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。

融資平台の債券は中国富裕層の投資先

融資平台の債券は、中国の富裕層や共産党員にとって魅力的な投資先でした。しかし、不動産バブルが崩壊すると、融資平台は返済不能に陥り、投資家は大きな損失を被る可能性があります。中国政府は、融資平台の債務問題を解決するために、地方政府に対して債務整理や債務削減を促しています 。しかし、これによって地方政府の財政が圧迫されることも懸念されています 。融資平台の問題は、中国の不動産バブルの一つの側面に過ぎませんが、その影響は深刻で広範囲に及ぶと言えるでしょう。

融資平台の 債務は急速に増加しています。かなりの部分が不動産投資に流れています。

 

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