ロシアのウクライナ侵攻2年 終わらぬ戦い

核の使用をチラつかせるプーチン大統領

ロシアプーチン大統領はEU圏(NATO加盟)に傾くウクライナ侵攻を準備し、年末にウクライナ国境に10万人の軍隊を集結して侵略の準備をしているのが衛星でキャッチした欧米・G7は進行すれば厳しい制裁を科すと牽制しました。プーチン大統領はウクライナで威圧される民族虐殺に遭っている人たちを守るため、ウクライナの「非軍事化と非ナチ化」を実現すると言って侵攻を正当化しようとしました。クリミア半島の時と違い欧米(NATO諸国)とG7(先進国)が一致して制裁に加わることを表明しました。侵攻に当たってはプーチン大統領は中国習近平主席と北京で密約を取り付け、冬季北京オリンピック閉幕を待って侵攻を開始しました。さらに西側諸国を牽制するため同盟国ベラルーシに核の準備を表明しました。2年間の戦況の中で劣勢になると核の使用をチラつかせ、又ウクライナの原発をターゲットに侵攻し脅し続けました。

世界の物価高を招きロシア経済の疲弊も

ロシアのウクライナ侵攻によって、ウクライナの小麦や、ロシアの天然ガスなどの流通が遮断され、一気に世界の物価高騰を招きました。欧米・G7のロシアへの金融・経済制裁によって商流が途絶え新たなルート構築が求められ、物流不足による急激な物価高が世界を駆け巡りました。経済成長が止まり、ロシアの資源(原油・天然ガス・・)に依存していた欧州はエネルギー資源の流通・価格高騰の影響を受け続け戦略転換を余儀なくされました。2022年2月24日の進攻後すぐ、翌月に急激な物価高騰が始まりました。戦争によって世界が得るものは何があるのだろうか考えさせられ早期決着を求めていました。

プーチン大統領の危機感と欲望の果ては殺戮の侵略戦争にあったのか、2年の歳月を経てなお大きな疑問を抱きます。

NHKの報道番組 ロシアのウクライナ侵攻 2年
NHKの報道番組 ロシアのウクライナ侵攻 2年

2年に及ぶ戦争で世界中が疲弊していく

核保有したロシアが侵略国家として「核の脅し」を局面でチラつかせ、支援する欧米への支援を牽制しました。侵略されているウクライナは巨大な軍事国家と対峙し、国民の団結心で抵抗を続けてきました。2年間の戦闘の中で色々な局面を経て、現在の東部と南部の全線で膠着状態が続いています。最大の軍事支援国米国も国会の対立で支援予算が議会を通すことができず滞っています。3分の1の砲弾で抵抗するウクライナへの欧米の支援が待たれています。2年間の間に中立国フインランド・スエーデンがNATO加盟を宣言承認されました。

互いに譲れない局面にあり打開策が求められています。80%以上の支持を得ていると言われるプーチン大統領の選挙が控えています。膠着状態で支持率を落としているゼレンスキー大統領も局面打開を模索しています。

中東で新たな紛争地域が生まれた

中東ガザ地区ハマスとイスラエル

中東地区でパレスチナとイスラエルの対立の中でガザ地区に1987年設立されたハマスは2007年頃にガザ地区の武装組織とし蜂起し、パレスチナのガザ地区を実効支配しています

ヨルダン川西岸地区の実効支配はファタハが行っています。

2023年10月7日 突如ハマスの戦闘員がイスラエルの境界線を越えてイスラエルに侵入、多くの人質を捕えガザへ連れ去りました。イスラエルはすぐさま軍事行動を起こし北部から攻め込みました。イスラエルと対立するイランとレバノンのヒズボラの支援を受けて抵抗を行っています。

紅海の船舶に攻撃するイエメンのイラン支援組織フーシ派に世界の船舶は妨害を受けています。

紅海を利用する物流網がアフリカ南端喜望峰周りの航路によって日数と物流費の高騰を招いています。米英の艦船を紅海に派遣してフーシ派の拠点を攻撃しています。 

台湾で民進党政権が勝利し中国と対立の影響

台湾選挙は民進党の頼清徳が勝利

2024年1月14日行われた台湾総統選挙は頼清徳氏が蔡英文を引き継ぎ勝利し、中国からの独立を目指す民進党が3期連続政権を維持することになりました。絶対独立を許さない中国は選挙前からも厳しい対応を取ってきました。選挙後も台湾海峡を挟んで圧力を掛けています。

中国全人代大会でも軍事強国としての姿勢は変わらず軍事予算をさらに増やしています。戦争のない社会を願い続けますが一触触発の危険が迫っています。大国の圧力の危機は我が国にも及ぶ危険が迫っています。