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習近平主席10年の成果「偉大な変革」演説

急成長を遂げた中国に経済減速の影

新興国中国は資本主義経済を取り入れた改革開放期に欧米・日本など先進国の成長が鈍化する中で、14億人の人口の活力で徐々に成長を続け江沢民・胡錦涛政権で10%以上のGDP成長を遂げました。2008年のリーマンショック(世界金融バブル崩壊)において、中国の成長過程を維持する新幹線延長・高速道路網の拡張など積極的な公共投資で世界をリードしました。世界経済は世界の工場と言われた中国に救われた面があり、2012年就任の習近平主席は、一帯一路(陸上・海洋路)、AIIB(中国版アジアインフラ投資銀行)の世界戦略構想を打ち上げ世界制覇に向けた戦略を鮮明にしてきました。米国をはじめ先進国経済が低迷する中で新興国中国の成長戦略は世界の脅威となり世界秩序に大きな変化を生みました。

習近平政権は一帯一路を掲げ世界制覇へ

中華人民共和国の建国70年(2019年)、中国共産党一党支配の元で世界2位の経済・軍事国家に躍進しました。2012年習近平主席が提唱した「一帯一路構想」は中国世界戦略の大きな支柱になっています。国家の成長を一帯一路構想による世界戦略を提唱し実行に移してきました。紀元前から歴史を築いたシルクロードを模写した世界戦略は中国の野望が詰まった戦略で成長に苦しむ国々にとって大きな活路として受け止め賛同しました。しかし、習近平政権10年経過の中で「中国の債務の罠」にはまる国々が出てきました。貧困・独裁・軍事国家など利権を甘受することで貧困国で国家存亡の悲惨な状況を生み出しています。軍事・資源強国プーチンロシアも中国経済に大きく依存しています。

習近平主席3期目へ厳しい続投?

成長を続けてきた2期目の習近平主席はアメリカトランプ政権の厳しい関税制裁等に一歩も引かない関税合戦で対抗しました。高度成長を遂げてきた欧米・日本など先進国は低成長の中で中国の成長を利用することで投資、技術移転、生産委託を行ってきました。民主主義と専制主義国家の異なる社会で内憂外患の厳しい状況が生まれました。

中国習近平政権の「内憂外患」と米中の厳しい対立

2016年アメリカ大統領選挙の遊説中に貿易不公平を主張したトランプ大統領が就任後にアメリカで開かれた米中首脳会議で100日以内の閣僚級会議で是正を求めた。アメリカ通商代表部は”外国企業が中国に進出の際には技術移転を強要し、その上で不公正な補助金で輸出を促進する中国が国際的な貿易体制に対する脅威になっていると主張、是正を即した。中国は企業間の取引で中国政府は関与していないと主張、知的財産権の保護もなされず、2758億ドルの巨額の対中貿易赤字(中国の黒字)不均衡を是正を迫り第一弾2018年1月一部製品から輸入関税を掛けました。第2弾~6弾と関税を掛け、中国は対抗して同額の関税を仕掛ける「関税合戦」に突入し中国からの輸入製品に25%近い関税を掛け続け、報復合戦が今も継続しています。互いに一歩も引かない姿勢が続けられています。

対中貿易に関する不均衡の是正は先進各国も対中対応を表明しました。知的財産権の侵害、技術移転の懸念、通信情報の漏洩の危険性など、代表的な高速通信システム5Gの中国ファーウエイ製品の導入制限が表面化しました。中国はWTOに抵触する国際的な貿易不均衡を容認していると指摘し対策を実施しています。

ベールに包まれた中国の正確な情報不足

中国政策の専門家も不透明な中国の実態を想定しながら議論を続けています。中国にとって不都合な情報や数値は示されません。さらに、情報統制を行っている中国の正確な情報は提供されません。3期目を目指す習近平政権は国家体制をどうするか秋の党大会まで明確な答えは見出せません。

「偉大な変革」の中で起こる「内憂外患」

絶対的権力者習近平の思いは、2030年世界1位の経済国家、軍事大国の実現に全力を傾注している。しかし、3期目を前に「内憂外患」幾つものワードで懸念が示されています。 

中国の国内に起こる問題

  • 不動産バブルの対応策 不動産投資の破綻が明確
  • ゼロコロナ政策の継続 上海2400万人の都市封鎖
  • 若年層の失業率改善策 20歳代の失業率18%
  • 成長モデルIT事業制裁 中国版GAFA 「BATH」
  • 塾の廃止など格差是正 格差を生み出す塾の閉鎖
  • 高収入・収益課税強化 課税強化と寄付の提案
  • 共産思想への民族同化 民族・習近平思想の教育
  • 一国二制度国家安全法 香港への厳しい活動制限
  • 最大のCO2排出国懸念 電力不足とCO2削減対応

中国と外国との関係で起こる問題

  • 米中の覇権争い加速  経済優位と国防戦力対立
  • 自由主義と専制主義  国の情報・自由度の政策
  • ロシアのウクライナ  強国の侵略戦争の是非
  • 台湾への軍事圧力   自由主義台湾政権へ圧力
  • 広がる「中国の罠」  一帯一路構想の実現の裏
  • 情報統制と強権制裁  国家権力で情報遮断徹底

海外から見る中国の「内憂外患」は中国にとって理解できない大きな対立軸になって是正が求められる。

最大の貿易相手国「中国」動向による影響によって、日本の社会経済に大きな影響を及ぼします。

中国・習近平体制10年に忍び寄る「内憂外患