![ソ連崩壊と民主化の立役者 ゴルバチョフとエリツイン大統領](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=410x1024:format=jpg/path/se6d10eba902f7bd3/image/i22d90eed39971343/version/1638856050/%E3%82%BD%E9%80%A3%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E3%81%A8%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%8C%96%E3%81%AE%E7%AB%8B%E5%BD%B9%E8%80%85-%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%81%E3%83%A7%E3%83%95%E3%81%A8%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%84%E3%82%A4%E3%83%B3%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98.jpg)
経済成長で大国となった中国の動向
30年前(1991年12月26日)東西冷戦の中でソビエト社会主義共和国連邦の改革(ゴルバチョフ大統領のペレストロイカ)によってソビエト連邦共産党の解散によってソビエト連邦は崩壊しました。東西冷戦の開放に大きく舵を切る事態を私たちは見てきました。あれから30年中国共産党が率いる中国は「改革開放政策」によって成長を成し遂げ、2010年に日本を抜いて世界第2位(GDP)の経済国家に成長しました。2年後主席に就任した習近平は一帯一路構想を掲げ世界制覇の歩みを加速させました。文化大革命や天安門事件を封印し、内政で「権力の腐敗粛清」外政で「一帯一路構想を掲げ経済拡大」を実践し躍進を遂げてきました。強国であり続けたアメリカはテロの標的となり徐々に国力低下を招き「テロとの闘い」を強いられ「世界の警察」の役割が低下してきました。
![文化大革命運動(1966年~1976)](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=277x1024:format=jpg/path/se6d10eba902f7bd3/image/i91631b0ecd528c7e/version/1638932042/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%A4%A7%E9%9D%A9%E5%91%BD%E9%81%8B%E5%8B%95-1966%E5%B9%B4-1976.jpg)
文化大革命の悲惨な内政転換「改革開放政策」
1945年太平洋戦争終結後、中国を統治した中国共産党毛沢東主席率いる中国は農業増産政策に失敗し、共産党の階級闘争に発展する中で毛沢東は政治的・社会的革命運動「無産階級文化大革命」の社会主義運動を起こし悲惨な中国の歴史が刻まれました。しかし、中国は「文化大革命」の記述は封印されています。首謀した毛沢東は制裁されず、4人組が死刑となって終焉しています。中国のもう一つの歴史的事件が「天安門事件」です。学生を中心とした民主主義運動に対して胡耀邦総書記は理解を示していたが「天安門事件」勃発により改革開放政策を推進していた鄧小平は弾圧を指示しました。この歴史的転換期も中国の歴史から封印されています。
習近平は文化大革命「毛沢東」、天安門事件「鄧小平」と並ぶ歴史決議によって「習近平」を3人目の指導者に祀り上げようとしています。習近平は2022年秋の全国人民代表者会議に承認される今、厳しい道が待っています。
![共産党100周年で一人人民服姿で登壇した習近平主席、権力を鼓舞(左右に前主席)](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=344x1024:format=jpg/path/se6d10eba902f7bd3/image/ibd11ed735b5e5cf9/version/1638940320/%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%85%9A100%E5%91%A8%E5%B9%B4%E3%81%A7%E4%B8%80%E4%BA%BA%E4%BA%BA%E6%B0%91%E6%9C%8D%E5%A7%BF%E3%81%A7%E7%99%BB%E5%A3%87%E3%81%97%E3%81%9F%E7%BF%92%E8%BF%91%E5%B9%B3%E4%B8%BB%E5%B8%AD-%E6%A8%A9%E5%8A%9B%E3%82%92%E9%BC%93%E8%88%9E-%E5%B7%A6%E5%8F%B3%E3%81%AB%E5%89%8D%E4%B8%BB%E5%B8%AD.jpg)
共産党の一党政権を担う習近平の体制
2010年に日本を抜いて世界第2位の経済国家となった中国は2012年習近平政権の誕生で覇権国家としての歩みを始めました。「一帯一路」「AIIBアジアインフラ投資銀行」構想の実現に向けて中国は世界に発信、世界制覇の構想を加速させてきました。世界の警察と言われたアメリカも湾岸戦争、テロとの闘い、イラク戦争、アフガニスタン介入など国力の低下を招き、改革開放で急速に成長する中国の存在を無視できなくなる事態になっていました。
トランプ大統領は「自国第一主義」を掲げ中国との貿易不均衡を唱え、関税合戦で経済戦争を仕掛けました。中国もしたたかに対応を繰り返してきました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=396x1024:format=jpg/path/se6d10eba902f7bd3/image/i4d1cdeff72f3aaeb/version/1638940535/image.jpg)
一帯一路構想における中国の罠と未来
コロナ発祥の地「中国」は国家統制のもとで抑え込み、社会経済活動を一早く再開し2021年度の経済成長を6%に維持、世界の感染が収まらない現状で中国経済は進行しています。しかし、改革開放から高度成長を続ける中国社会にも厳しい要素が待ち受けています。最大の要因は「中国に対する世界の脅威論」が背景にあります。
- 経済圏構想の罠に囲われる一帯一路
- 一帯一路構想の新興国への長期貸付
- 資源国家へ権益介入融資による包囲
- 双方のメリットを期待した一帯一路
2021年12月2日 中国昆明からラオスへの高速鉄道(1000Km)が開通しました。中国が総額の70%を負担、30%は長期貸付でラオスが負担することになります。このルートは中国~ラオス~タイ~マレーシア~シンガポールまでの構想で、現在タイは貨物輸送は認めていません。マレーシアは対中国政策にストップをかけています。シンガポールまでは長い道のりになります。ラオスの発展は中国によって可能性がもたらせますが、高額の貸し付け返済に苦慮し、運営費用を賄う厳しさが伴います。日本の企業が多く進出しているタイも中国の経済圏に取り込まれる危険性が迫っています。
![豪州の鉄鉱石 埋蔵採掘](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/se6d10eba902f7bd3/image/ia64faf722436de1d/version/1638932043/%E8%B1%AA%E5%B7%9E%E3%81%AE%E9%89%84%E9%89%B1%E7%9F%B3-%E5%9F%8B%E8%94%B5%E6%8E%A1%E6%8E%98.jpg)
世界の資源を抑える中国の試み
中国は経済成長と共に資源調達が厳しくなり、2000年になって、石油・石炭・鉄鉱石など、アメリカの資源利用に及びませんが世界一位の資源輸入大国となっています。経済力に合わせ、中央アジア、アフリカ、南米などに進出し、資源獲得に乗り出しています。経済成長国家中国は成長過程の中で14億人の民の消費活力、労働力による生産力向上、海外投資による技術の取得などで成長を遂げてきました。高度成長で成長を続けた日本社会の成長期をさらに大きくした国家で実証しています。日本から中国に降り立つと巨大国家の光景を目の当たりにします。日本の地方から首都東京を観る光景が中国の各地で見られます。