一国二制度の危うい中国統治の香港
世界の金融・経済の自由都市香港が中国への返還を目指して大きく変わろうとしています。成長する一党支配の中国共産主義国家に呑み込まれようとしています。
2047年の全面移譲に向けて、中国の支配が徐々に強化され、デモの発端となった「逃亡犯条例」改正案によって犯罪者の中国引き渡しが出来る法律改正に香港市民が危惧し反発しています。
改正案のきっかけは、台湾で犯罪を犯して香港へ移送した人を「中国へ引き渡す」ための条例改正が発端であると言われました。今までも、中国と対峙する香港人が突然中国へ移送されることもありました。
香港の自由を求めて戦う若者を中心に市民が再び立ち上がり反対活動を始めています。中国は断固として譲りません。
エスカレートするデモ隊と警察部隊
200万人に膨れ上がったデモに、行政長官は改正案を破棄すると述べ、収束を図ろうとしました。後ろ盾に中国の一党支配の影を受ける市民は断続的にデモを繰り返し、近くに中国治安部隊が待機する光景で圧力をかけています。香港の傀儡政権を信じない市民がデモを徐々にエスカレートさせ、バリケードや行政府への突入・火炎瓶を投げつけ、破壊行為を行い警察部隊と衝突、逮捕・連行が行われ警察は催涙弾・ゴム弾で応戦、実弾にまで発展しました。 マスクで顔を隠す「覆面禁止規則」を緊急発令し、違反者の逮捕を実行し、過激化した大学生を追い詰め、抵抗する学生を警察が包囲する危険な状況になってしまいました。
圧力のためにすぐに条例案が示され可決する、議論のない過程が大きな懸念を示していま。
議会選挙が実施され、民主派圧勝
選挙は中止されず行われ 民主派圧勝
大混乱の中で予定されていた区議会議員選挙が実施されました。6月24日双方静かな中で選挙が実施され・70%以上の投票率で、85%の議席を確保した民主派が圧勝しました。
民主派圧勝の民意が示され、行政長官は政治姿勢の悪さが示され民の意見を聞くと表明、しかし民主派のリーダーたちは民主化意思の一歩に過ぎないと語り運動を継続することを表明しました。2022年に予定されている行政長官の選出は、中国政府の意向を汲んだ各団体などから選ばれた1200人の推薦で長官を選ぶことで、今回のような民意が反映されないことが起こる。長官選出は民意から遠い中国の強い意向が組み込まれます。
香港市民の戦いはこれからです。今回の選挙で暴徒化するデモに批判もあり、親中派に傾いていると言われた中での選挙結果に、行政長官は市民の声お聴いて対応したいと述べるに留まっています。
国際金融・経済・観光の都市香港
香港は国際金融都市・経済・観光の近代都市です
日本の高度成長期において、夢の都市香港へ多くの人が旅をしました。世界のブランドが軒を並べ、観光客を魅了し続けました。しかし、英国から中国の返還が決まり、一国二制度の中で香港市民の不安とシンガポールの成長で都市機能が変わろうとしています。
香港市民は生まれ育った、自由な香港を守ろうとしています。経済成長を遂げる14億の民を背にする中国の脅威を感じています。
完全返還まで30年に迫る中、若者は自由な都市の将来を危惧して戦っています。日本への旅行者の人数で中国・台湾・韓国に続いて香港の人が4番目に日本旅行を楽しんで頂いています。