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アメフトで前代未聞の危険な反則

パスを投げ終えた関学大選手に背後からタックル

5月6日 日大と関学大の定期戦で、日大の守備選手の反則行為

     となるタックルで関学大司令塔の中心選手が負傷退場しました。

5月7日 関学大の選手は右ひざ軟骨損傷と腰の打撲で全治3週間と診断。

     関学司令塔の選手に背後からタックルする画像が流れる。

5月10日 関東学生連盟が日大守備選手の対外試合出場禁止、日大の内田正

     人監督に厳重注意とする処分を発表。

5月11日 日大のコーチ「選手を連れて謝罪にいきたい」旨関学大に、関学

      は「文書で回答してほしい」と断る。

5月12日 関学大が会見を開き、抗議文(10日付)を送付したことを発表。

     誠意ある回答がなければ、定期戦を拒否する。
      日大のコーチと選手が関学大を訪れるが、関学首脳陣に会えず。 日大は関大と対戦48―21

 5月14日 タックルを受けた攻撃選手が精密検査を受け、神経損傷はなく、後遺症が残る可能性は極めて低いと

       関学大が発表。また、法大、東大、立教大が春の日大戦を中止すると発表。

 5月15日 関学大が日大から回答文書を受け取る。

 5月17日 関学大が記者会見で日大から届いた回答書の内容を公開。日大の回答書では反則行為について「意図

                      的な乱暴行為を行うこと等を選手へ教えることは全くございません。弊部の指導方針は、ルールに基

                      づいた『厳しさ』を求めるものでありますが、今回、指導者による指導と選手の受け取り方に乖離が

                      起きていたことが問題の本質と認識しており、指導方法に関し深く反省しております」というもの指                       導者の責任を回避して選手を守る姿勢が見えない。

      関学大の鳥内秀晃監督は「なぜあのプレーが起きた時『そういうプレーをしようと言ったのでは

      い』と言えなかったのか」「なぜ意図的で悪質な行為に及んだのか」と疑問を呈し、また日大側か

      ら直接の謝罪もないため「誠意ある回答とは言えない」としている。

日大の対応が大きな社会問題に発展

日本記者クラブで20歳の本人が会見

5月19日 日大の内田監督が、ケガを負った関学大の選手と保護者

       に直接謝罪し、報道陣の取材に対して、監督を辞任する

       意向を発表。日大選手の反則行為について「私の責任」

      としながらも、反則行為の指示の有無については語らず

       現在務めている日本大学の常務理事については「それは    

       違う問題ですので」と辞任しない意向を示した。

5月21日 日大側が19日付で内田監督の辞任届を受理したと発表。こうした経緯を経て、同日、負傷

       した関学大選手の父親が会見を開き、今回の件で警察に被害届を提出、受理されたことを

       発表。内田監督の会見について「加害者がなぜあそこまで追い込まれたか、一言言ってい

     ただきたかったです」と語った。

5月22日 反則行為に及んだとされる日大選手が会見を行うに至った。20歳の選手が実名も顔も公表

     して経緯を説明するという異例の事態について、会見冒頭、代理人弁護士が「一言でいう

     と、顔を出さない謝罪はないだろうという本人や両親の考え」からこのようなスタイルでの

     会見になったことを説明。弁護士によると、本件について、5月10日の関学大アメフト部か

     らの抗議文書を受け、5月11日に本人と両親は個人として直接謝罪をしたい旨を内田監督に

     伝えるも、内田監督から止められたという。その一方で、部から事実関係について聞き取り

     が行われることはなかった。

    本人は経緯を詳細に説明し、謝罪もし多くの報道陣の質問に真実と思える答えをしました。

    5月15日、個別にでも謝罪したいが認められない、加えて「事実について報道を見る限り、

    監督・コーチからの指示があったということは否定されている」本人が指示がなかったと否

    定しているというような報道」さえあり、「このままでは事実が明らかにならない、「本人

    が勝手に突っ込んでケガをさせたことになってしまう」として、父親が弁護士に相談。5月

    17日に本人、父親、弁護士で日大総務部の事情聴取に応じた際も「部としての聞き取りでは

    ない」と明確に言われ、大学と部は違う団体であり、あくまで「大学として」の聞き取り

    だったという。21日時点で、部からの聞き取り調査はないとのことだ。
会見で日大選手が説明した経緯からは、コーチがはっきりと「相手のクォーターバック(QB)をつぶせ」と選手に告げていることがわかる。

会見で指導者の言葉を受けとめてしまい、反則を犯した自分の弱さがあったと謝罪し、さらにアメフトを続ける資格がなくアメフトをやめることを表明した。今後のことについては何も考えられていないと答えた。

経緯を聞くと選手と監督・コーチの乖離が浮き彫りになり、大人が自身の身を守ることに終始した

5月29日22:00 関東アメリカンフットボール連盟の理事会は日大内田監督・井上コーチを除名処分に決定。

権力に立つ者の不祥事が相次ぐ社会

権力にあるものへの忖度やセクハラ・保身が行政庁や議員、職員・官僚・企業人の行動や発言の中に、疑問を抱く社会になっている気がします。今回の20歳の青年の行動に「おとな」は大きな反省の時が来ている気がします。